ピレネー山脈にある、山のタイタニックと呼ばれる駅がホテルとして復活

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グローバル英単語 #22
Tue May 9, 2023 

ピレネー山脈にあるカンフラン・エスタシオン、その豪華さと大きさから「山のタイタニック(Titanic of the Mountains)」と呼ばれる駅舎を改装したホテルがオープンしました。

ところで、ピレネー山脈ってどこにあるかご存知ですか?
ピレネーと聞いて、名犬ジョリーが浮かんだ人は同年代!

ピレネー山脈はスペインとフランスの国境沿いにあります。

スペイン側は、バルセロナのあるカタルーニャ地方(昨日お話ししたカザルスの出身地)で、フランス側はバスク地方です。

バスクと聞くと美味しいものがふわわーんと浮かんできますが、今日は食べ物のお話ではありません。

ピレネー山脈にトンネルを通しフランスとスペインを結ぶ鉄道が走っていた時のお話です。

その鉄道の駅、Canfranc Estacion(カンフラン・エスタシオン)がオープンしたのは1928年、開通記念のセレモニーには、スペインのアルフォンソ13世とフランスのドゥメルグ大統領が出席しました。

この駅は、巡礼の道としても知られる、サンチアゴ・デ・コンポステーラにあります。ここに鉄道が開通することで、パリからサラゴサ経由でマドリッド、そしてリスボンへとつながります。

フランスとスペインは線路の幅が違うので、ここで車両を乗り換えたのだそうです。

そして、さまざまな交易の中心となりました。

ところが、1936年にフランコ将軍の独裁政権下でスペインが内戦状態になると、駅を封鎖してしまいます。

フランコから逃れるため、およそ50万人の難民がピレネー山脈を超えてスペインからフランスへ逃げたと言われています。

39年に内戦終了後、一時的に開通しますが、今度は第二次世界大戦が始まるとスパイたちが跋扈し「ピレネーのカサブランカ(Casablanca of the Pyrenees)」と呼ばれます。フランスがナチスに占領されると、この駅はナチスの金塊が運ばれたとか。

そして、ナチスの占領下では、今度はフランスから多くのユダヤ人たちが、ポルトガル、そしてアメリカへ逃げるためにこの山を越えました。

その後、このアールデコとモダニズム建築を合わせた美しい駅は国際駅として税関やホテル、病院など多くの施設を持っていましたが、1970年にフランス側の鉄橋が壊れてからは路線は閉鎖されてしまいます。

2012まで放置され廃墟となり、心霊スポットツアーのような、怖いもの見たさの観光客が集まっていたようですが、ついにリノベーションが終わり、美しいホテルに生まれ変わりました。

東京ステーションホテルにもちょっと似ている感じ。それは駅のホテルだからかな。

また列車を通す予定もあるそうなので、ちょっと行ってみたいなあ。旅のリストに載せておきます。

 

こちらから予約もできますよ

カンフラン駅の情報はWikiにも載っています(英語)

日本語版は情報がほんの少しだけ。

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