天才マエストロ、次はパリオペラ座へ。ドゥダメルの世にも美しい国境の壊しかた
英語コラム
LAフィルの音楽監督を務めるベネズエラ出身の天才指揮者グスターヴォ・ドゥダメルがパリ・オペラ座の音楽監督になることが決まりました。
高齢化の進むクラシックのマエストロのなかでも若さと才能がひときわ光っているドゥダメル。(といっても気がついたらもう40歳だった!)
2020年にLAがロックダウンになっている間には、地元のラジオ局KUSCでAt home with Gustavoという番組を自宅からオンエアして、お気に入りの音楽とポジティブなエネルギーをシェアしてくれました。Thanks to Internet!日本からも聞くことができたので毎回聞いていました。
難しいことはよくわからないけれど、いつも音楽の喜びとパッションに包まれているドゥダメルさんを見ていると、こちらまで元気になります。数年前のブログにこんな事を書いていました。
ある日の朝、わたしは東京にいてインターネット経由でニューヨークのラジオ局WQXRの放送を聞きながら、フィンランドの記事を仕上げていました。
13時間遅れのニューヨークは、前の日の夜。
ちょうどコンサートシーズンの幕開け。
カーネギーホールのオープニングガラのライブ中継でした。
ロサンゼルスフィルの音楽監督、グスターヴォ・ドゥダメルが率いるベネズエラのシモンボリバル・
シンフォニーオーケストラが演奏するのはオールダンスプログラム。
ラヴェルのラ・ヴァルス
20世紀ロシアの作曲家、ストラヴィンスキーの春の祭典
ブラームスのハンガリー舞曲第5番
コープランドのロデオ、
シュトラウスのポルカ、
アルゼンチンの作曲家ヒナステラのマランボ、そして
ガーシュウィンのマンボ!
曲の合間のスピーチで若きマエストロ、ドゥダメルの言葉。
Music is a beautiful way to break the borders.
音楽は国境を壊す美しい方法です。
さあ、私たちと一緒にダンスの旅に出ましょう。
ロシアの次はハンガリー、
アメリカ、オーストリアときて、
アルゼンチン、そして、最後はやはりアメリカです。
この演奏がもう、盛り上がりすぎ。
まるで、のだめカンタービレに出てきた
ライジングスターオーケストラのリアル版。
ジャンルに関わらず、音楽ってこういうこと。
身体中から湧き上がる生きる喜び。
なんて素敵なひとたちなんでしょうか。
だいぶ前の動画だけれど、いまも変わっていません。
この若いベネズエラ出身の天才マエストロは、2017年に新年恒例のウィーンフィル・ニューイヤーコンサートの指揮者に選ばれました。
これから、ますます活躍が期待されるドゥダメルさん。
どんな世界を見せてくれるのか、楽しみです。
NYTの関連記事。オペラの経験は浅いけれど大丈夫、というお話。小澤征爾さんが2002年のウィーン国立歌劇場の音楽監督になったときもオペラの経験は多くなかった、なんて話も書いてありました。
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