【ニュースで英語】生木のクリスマスツリーって環境に良くないの?

ニュースで英語

ちょっと気になる世界のニュースを紹介する「ニュースで英語」。
英語圏のニュースソースから気になったものをピックアップして英語表現と共にご紹介します。

生木のクリスマスツリーは環境に良くないのか?

今回はフィナンシャル・タイムズのニュースから。
クリスマスシーズン到来でアメリカやヨーロッパではクリスマスツリーを家に飾る人も多いですよね。日本でも最近見かける生木のツリー。これが環境問題に影響しているという話がありますが、果たしてそれは本当なの?という記事をみつけました。

下のリンクから全文にアクセスできますので、少し長いですが内容を細かく確認したい人は読んでみてくださいね。(登録が必要かもしれませんが、月に記事数本は無料で読むことができます)

今日のヘッドライン
Barking up the wrong tree
If cutting down a tree is a crime against nature, are artificial trees, rented trees or farmed trees really any more sustainable?

直訳するとこんな感じです。
「間違った木に吠えている」 
木を切り倒すのが自然に対する犯罪ならば、人工のツリー、レンタルツリー、または養樹のほうが本当によりサステナブルなのか?

理解のヒント

barking up the wrong tree 間違った木に吠えている→見当違いをしている、的外れ
artificial:人工の、人工的に作られた
rented tree:レンタルツリー(クリスマスの時期だけ貸し出して、終わったら回収してまた土に植えるサービス)
farmed tree:養樹(クリスマスツリー用に農場で育てられた木、自然に存在するものではなく養殖のようなもの)

抜粋を読んでみる

抜粋も見てみましょう。

An artificial tree will have any average carbon footprint of 40kg, about 10 times that of a real tree that will eventually be chipped.

人工の木の平均的なカーボンフットプリントは40キログラムで、いずれ最終的には細かく砕かれてチップになる本物の木の10倍だ。

The original way was perhaps the most in tune with nature: Man takes axe and saw out into the woods, slays a pine and brings it home- within sustainable limits.

古くからのやり方がおそらく最も自然と調和が取れているだろう。人間が斧とノコギリを持って森へ入り、松の木を切り倒して家へ持って帰るーそれを持続可能な範囲に留める。

重要単語と表現

Carbon footprint カーボンフットプリント (カーボンフットプリントは、直訳すると「炭素の足跡」。商品やサービスの原材料の調達から生産、流通を経て最後に廃棄・リサイクルに至るまでのライフサイクル全体を通して排出される温室効果ガスの排出量をCO2に換算したもの。サステナブル・ジャパンのサイトより抜粋 https://sustainablejapan.jp/2016/02/04/carbon-footprint/21073
in tune 調和が取れている、音程が合っている
axe 斧
saw ノコギリ
slay 殺す(激しいやり方で)

考えるヒント

クリスマスツリーをめぐってこんな話が展開されているとは知りませんでした。やっぱり生木の香りが家の中にあると清々しい気分がしますし、冬はそうでなくても景色が枯れているので、常緑樹のみずみずしさは見ているだけで健康にも良さそうですよね。使い終わったツリーを使ってクッキングなんて本まで出ているそうです。

一方で便利な人工ツリーはエコバッグと同じようにやはり長く使う必要があるらしく、最低でも8年、できれば20年使うべし、なんて記事もみつけました。環境へのインパクトを考えると安易に買い物はできないなあ、と感じる今日このごろです。何が正しいのか、グリーンウォッシュ(環境に良さそうと思わせて実は違うコマーシャルだけの商品)に気をつけないとなあ。なかなか難しいですね。

以前、勤め先で「環境に配慮する」という名目で無料の紙コップが廃止され、個人のマグカップやタンブラーを使うようになったのですが、会社のロゴがでかでかと入ったマグカップを大量に作り、しかもそれを洗った後に乾かすための巨大な乾燥機が導入されたのを思い出しました。そのときに、これはカーボンフットプリントとかちゃんと試算したんだろうか、それとも「それっぽいことをやったことにする」ためか、または「一瞬だけ軽削減したようにみせるため」なのかと首を傾げたことがあります。決めた当事者ではないので本当のところは分かりませんが。世の中にはそういうものが溢れているように感じます。

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