ニューヨークのアパートに住むピアニストに送られたメモ

NYに恋する理由

NYタイムズの読者コーナー、
メトロポリタンダイアリーから
素敵な投稿を見つけたのでご紹介します。

ある日、ピアニストさんの住むアパートのドアの隙間から
一枚のメモが滑り込んでいました...

苦情の手紙かと思いきや、そこには思いがけないメッセージ。

Dear Neighbor,

親愛なるご近所さんへ、

Just wanted to let you know how much we enjoy your beautiful piano playing.

あなたの奏でる美しいピアノの音色を心から楽しんでいることを
お伝えしたくてこのメモを書きました。

I sleep in the room next door and seriously love sitting, listening.

私は隣の部屋で寝ていますが、じっと座って、あなたの演奏に耳を傾けているのが本当に大好きです。

You are incredibly talented (as I’m sure you know).

あなたは本当に素晴らしい才能をお持ちですね(ご存知のこととは思いますが)。

Thank You.

感謝を込めて

ニューヨークには大勢の音楽家、ミュージシャンが住んでいます。
狭くて壁の薄いアパートで楽器の演奏すると、音は筒抜け。

わたしが昔住んでいたアッパーイーストサイドのアパートでは、お隣さんが、パーカッショニストだったことがあります。
(年配のライターさんが住んでいた別の部屋からは、夜中になるとタイプライターの音が聞こえていました)

お昼間に家にいると、どこからともなく聞こえる、コンガの音。
ポコ・ポ・ポコポコ、ちょっとラテンなリズムで鳴るパーカッションはなんだか心地よくて、好きでした。

ドアの隙間から見えたお部屋には、カラフルなラグの上に置かれたいろんな種類の太鼓。

ポコポコ、ポ・ポ・ポコポコ

あ、またはじまった。

今日はライブかな。
なんて想像したりして

ラテンアメリカから来たパーカショニストの隣人は、すぐに引っ越してしまったけれど、私も彼の演奏を楽しんでいることを伝えてあげればよかったな、と思いました。

今度、素敵な音楽を奏でる人の隣に住むなんていう幸運に恵まれたら、短いサンキューレターを書いて、ドアの隙間に滑り込ませてみたいな。

もし私がそんなメモをもらったら、額に入れてピアノの上に飾っちゃう。

毎日のように自分の音楽を楽しんでくれる人がいるなんて、最高のご褒美だもの。


 

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